そ、っか……。

よかった……由姫が、自分から助けを求めていたわけじゃなく……。

そう安心したのも一瞬で、すぐに冷静になる。

理由はどうあれ……俺が助けに、行きたかった。

後悔しても遅いが、どうして由姫に電話をかけなかったのかとの昨日の呑気な自分を恨んだ。



「それで、蓮さん迎えにきてくれて、隠してくれたおかげで寮まで帰れたの」

「そうだったんだな……」

「でも、なっちゃんから逃げてる途中で他の人にも見られてたみたいで……今朝、サラのことを話してる人がいたの……」



顔を真っ青にしながら話す由姫に、俺も表情がこわばった。



「そうみたいだな……」



多分、双子が呼び出されたのもサラのことについてだろう。