拓ちゃんもfatalの人を嫌っているから、嫌そうになっちゃんの名前を口にしている。



「う、うん……」



こくりと頷くと、拓ちゃんはあからさまに大きなため息を吐いた。

うう、ごめんなさい……。



「何がどうしてそうなったんだ……?」



さらなる追求をしてくる拓ちゃんに、私はゆっくりと口を開く。



「えっと、話すと長くなるんだけど……」



もう洗いざらい話してしまおうと、ふたりきりの屋上で私は昨日の出来事を説明した。