「へっ……!?」



ますます意味がわからず、首が横に傾いていく。



「もし屋上で鉢合わせたら、弱い奴が出ていく。どっちも出ていかなかったら喧嘩で負けた方が出ていくってシステム」



な、何それっ……。

なんて物騒な場所なのっ……。不良校らしいけどっ……。



「まあ、一番ここが安全だから。誰か来ても、俺が追い出す」



強い拓ちゃんにとっては、屋上は安全地帯らしい。



「……で、本題だけど」



早速話を切り出してきた拓ちゃんに、ぎくりと体が強張った。



「この騒ぎはどういうこと?」



じーっと、少し目を細めながら見つめてくる拓ちゃんに、苦笑いが溢れる。



「え、えっと……」