……まさか。


ひとつだけ……うっすらと可能性が浮かび上がった。

それが正解なら、全ての辻褄が合ってしまう。


いやでも、あり得ないか……。



——“あの子”が、サラだなんて。



俺は浮かび上がった可能性にバツをつけ、他の可能性を探した。



「俺、もっかい会いたい……」



俺が考え込んでいる間に、夏目がしびれを切らしたのかそう零した。



「さ、探してくる……!」

「ちょっ……」



止めようとしたが、すぐに飛び出していってしまった夏目にため息を吐く。

はぁ……サラが関わると、夏目は制御不能だ……。