総長さま、溺愛中につき。④〜最強男子の愛は永遠に〜

やけに慌てているというか、興奮気味というか……とにかく落ち着きがない様子。

夏目は、乱れた呼吸を整えもせず、瞳孔が開ききっている瞳で俺たちを見た。



「なあ!!!」



大きな声に、思わず耳を抑える。

ど、どうしたんだ……。



「うるさいな……」



体を起こし、不機嫌そうにまた舌打ちをした秋人。

夏目は相変わらず興奮状態なのかせわしなく瞬きを繰り返しながら、口を開いた。



「さ、さ……」



さ?



「……サラが……い、た……」



シーン……と、あたりが静まった。

夏目の言葉を理解するのに、俺も数秒かかってしまった。



「……は?」



口からこぼれたのは、そんな情けない声。

サラが……いた?

……何、言ってるんだ?