実は、前々から考えていた。

ずっと“無所属”だったけど……今ならきっと、nobleに入ることも前向きに考えてくれるはずだ。

なんせnobleには今……。



「あいつなら、由姫の名前出したらすぐ飛んできますよ」



……由姫がいるからな。

そうと決まれば、すぐに呼びに行こう。

俺はひとり、足先を変えた。



「俺、あいつ呼んでから行きますんで、先行っててください!生憎、連絡先知らなくて、直接呼んできます」

「ああ、任せたぞ」

「はい」



男子寮へと、全速力で走る。

舜さんに及ぶかはわからないし、俺もあいつの強さは未知だけど……“孤高の一匹狼って言われてるくらいだし、期待はできるはずだ。

由姫を守りたいっていう気持ちは、同じだろうし。