第三体育館って……どうしてあんなとこに行くんだ?

廃墟同然のあそこは、喧嘩くらいにしか使われていない……。

って、まさか……!

俺は勢いよくドアを開けて、中に入った。

視界に飛び込んだのは、舜さんと滝さんと南さんの姿。

やっぱり、蓮さん以外全員揃ってる……。



「海か……どうした?」



舜さんが、落ち着いた様子で俺のほうを見た。

他の人たちも、俺が来たことに動揺した様子はない。



「第三体育館に、何しに行くんですか……?」



俺の問いかけにも、顔色ひとつ変えることはなかった。



「聞いてたのか?」



一瞬で、この空気を察する。

張り詰めている……まるで決戦の前のように。

神経を研ぎ澄まして、戦への準備をしているみたいに。

何かあるのは一目瞭然だ。