再び口を開いた天王寺に、乾いた笑みがこぼれた。

……由姫を賭けにする時点で、お前は終わってる。

あいつはんなしょーもねー賭けにしていい女じゃない。

まるで自分の私物のように話す天王寺に、怒りを通り越して笑えた。

こんな馬鹿な男が……由姫に釣り合うはずがない。



「関係ねーよ……どーせ負けんのはお前だからな」



由姫を傷つけた分を返していなかったから、ちょうどいい機会だ。

俺は天王寺に近づいて、目の前で足を止めた。



「それにな」



はっと、鼻で笑ってから手を伸ばす。



「由姫のこと賭けに使う時点で、てめーは終わってる」



天王寺の頭を掴んで、もう片方の手を振りかざした。



「あいつはな……んなしょーもねーことに使う道具じゃねーんだよ!!」