【side秋人】
風紀室で、双子以外の幹部連中と集まっていた。
サラがいたと報告を受けた日から、俺たちは組織全体でのサラ探しを始めている。
fatal全体に通達を出し、女子生徒をひとりずつ調べさせた。
もしサラがこの学園の生徒だとするなら、学年は2年。
俺も、2年の女とは何人か遊んだことがあったから、その子たちを集めてサラの情報を探った。
収穫はゼロだったから、マジで時間の無駄だったけど。
1、2、3年、それぞれ役割を振り当て、探させたが……。
「全校生徒の女子を調べましたが、サラらしき人物はいなかったです……」
望んでいない報告に、苛立ちが募る。
「ちっ……」
やっぱり、学園内にサラがいるっていうのはハズレなのか……?
いやでも、夏目がサラを見間違えるはずがないし、いたのは確かなはずだ。
偶然来ていたって考えるのが、筋か……?
「nobleのやつらは動いてねーんだろ?」
夏目は、不思議そうに首を傾げた。
*次回の更新は6月29日(月)13:00〜*