「み、みんなで勉強会、楽しみですねっ……!」



なだめるために、蓮さんの服を掴んで微笑みかける。



「……そうだな。由姫が楽しみならいい」



想定外にふわりと柔らかい笑みが返ってきて、びっくりしてしまった。

あ、危ない危ない……直視してたら、心臓が壊れちゃうっ……。



「まー、僕も由姫がいいならいいけどさ……早速明日にでもする?」

「俺は大丈夫だ。滝は?」

「俺も空いている」

「私もです」

「……」

「よし、じゃあ明日、蓮くんの家に集合ね!」



ふふっ、楽しみだなぁ……。

みんなとの勉強会に、心躍らせた。

けれど……この勉強会が、開かれることはなかった。


そして——嵐の日が、やってくる。