「テスト期間中も、俺が放課後になったら迎えに行く。勝手に教室から出るんじゃないぞ」



なだめるようにそう言って、ぽんっと頭を撫でてきた蓮さん。

ドキッと、胸が高鳴ってしまう。

う……顔が、近いよっ……。



「だーかーら、蓮くんばっかりずるいってば!!」



何やら怒っている南くんが、蓮さんの背中をどんどんと叩いている。



「お前はうっせーんだよ」

「いたっ……!」



か、返り討ちにあってる……あはは。



「まあ、悔しいが……蓮がいれば、安心だろうからな」



ふぅ……と息を吐き、メガネを持ち上げた舜先輩。



「あ!そうだ!僕とテスト勉強会しようよ由姫!」



テスト勉強……?



「うん!」



楽しそうっ……!