総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜





 でも、春ちゃんだってズルいよ。

 春ちゃんが浮気をしていなかったら、私に気づいてくれていたら……きっと私はずっと春ちゃんだけを好きだった。

 全て春ちゃんのせいにするつもりはないし、そんなこと言っても無駄だってわかっているけど、私はもう何があっても、春ちゃんのところには戻らない。


 ただ……。



「明日の朝7時、ふたりで会おう」



 こうなったのが全部私のせいなら……最後まで責任を持とう。



《……え?》



 春ちゃんが納得できないというなら……納得してくれるまで、ちゃんと話そう。



 ちゃんと……別れよう。



「春ちゃんの学校のすぐ近く……湖があるでしょう?」

《う、ん》

「そこで待ってるから、誰にも内緒で来て。絶対に内緒だよ?」

《会って、くれるの……?》

「うん。だから、もうケンカはしないで……お願い」



 はぁっ……と、歓喜するような息づかいが聞こえた。