総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜






「えー、僕やだ~! ケンカ怖いよぉ~」

「とっとと行ってこい」

「はぁ……もうめんどくさいなぁ……」



 舜先輩に言われ、しぶしぶと言った様子で立ち上がった南くん。



「で、どうすればいいの?」

「大人しくさせてこい。方法は任せる」



 淡々とした声で命令した舜先輩の瞳は、一切の迷いがないように見えた。

 それがわかって、ゾッとする。

 このままじゃ、春ちゃんが……。



「どうして僕が天王寺の……」



 ぼそっと何か言いながら、生徒会室を出ていった南くん。

 春ちゃんを止めなきゃ……っ。



「わ、私、お手洗いに行ってきます……!」



 そう宣言して、生徒会室を飛び出した。