「ごめんね、スマホの電源落としてた……!」
慌ててポケットに入れているスマホを取り出し、電源を入れる。
「JKがスマホ触らないとかあるの?」
海くんが、驚いた様子で私を見ていた。
「うーん、連絡取る以外では使わないからなぁ……」
連絡手段以外のSNSとかもしていないし、ゲームも禁止されてるから。
私のスマホデビューは高校1年生の時で、お母さんからは「過剰な使
用は控えること」と厳しく言われていた。
「由姫っぽいわ」
なぜか嬉しそうに笑う海くんの心理がわからなかったけど、追求することでもないかと話はそこで終わった。
スマホが起動して、華生くんからのメッセージを探そうとした時だった。

