応答はない。返事もない。

 サラからの、とてつもない拒絶を感じた。

 やっぱり……俺の愚行がバレたのか……?

 いったい、誰が漏らした……ッ。

 怒りが込み上げたが、今はそんなことよりもサラと連絡を取らないと。話さないと。

 もし、サラが単純に俺への愛想を尽かせたとかだったらどうすればいいんだろう。

 サラを引き止める術だけを、必死になって考える。

 ……他に好きな相手ができた、とかだったら……?

 もしそうだったら……相手を消すしかない。

 もう3桁はとうに超えるほど、着信をかけたしメッセージも送った。



「……っ、サラ……」



 俺はその場にしゃがみ込み、何度もサラの名前を呼んだ。

 俺……嫌だ、別れたくない。

 サラだけが好きなのに、サラだけでいいのに、どうして……。