「よし、今日も元気にいこう!」
今日から私は、ただの白咲由姫。春ちゃんの彼氏でも、サラでもない……新しい自分。
やっぱり寂しさもあるけど、不思議と清々しい気持ちのほうが優っていた。
寮を出て学校へ向かう。
その間、nobleの方から何度も挨拶され、私もペコペコと頭を下げて歩いた。
蓮さんが体育館で言ってくれたおかげで、いつものように陰口を言われることは一切なかった。
「おはようっ」
教室に入ると、すでに4人が揃っていた。
「おはよう由姫!」
「由姫~!昨日連絡したのに、もう寝てたの?」
いつものように抱きついてきた弥生くんと華生くん。
昨日連絡?あっ、メッセージでもくれたのかな。
そういえば……昨日春ちゃんの電話を切った後からずっと、電源を切りっぱなしだった……!

