そのためには、もっと頼ってもらえるような男にならないと。
この浮気野郎の素性さえわかれば近づけさせないのに……まあ、それらしき男を見つけ出して由姫には近づけさせないようにしよう。
もう由姫は……誰のものでもない。
遠慮する理由もなくなった。
俺はもうタガが外れたから……今からは、本気で由姫を落としに行くぞ。
由姫の寝顔を見ながら、そう心の中で呟いた。
画面を暗くし、スマホを伏せておく。
その時、由姫が身をよじった。
「……蓮、さん?」
「悪い、起こしたか?」
ゆっくりと開いた目。まだ眠いのか、とろんと目尻が垂れ下がっている。
……かわいい。

