総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜




笑顔ひとつでこんな……いつか死人が出るぞ。

本気で、そう思った。



「……行くか」

「はいっ」



笑顔で頷いた由姫。また胸が締め付けられた。

いちいちこんなことになっていては、心臓が持ちそうにないな……。

俺の部屋に来る支度を終えたらしい由姫に、机にあるものを指差す。



「その変装道具はいらないのか?」

「もうバレてしまったので、蓮さんの前では変装する必要はありません!」



まるで特別と言われている気がして、優越感が湧き上がった。

こんなしょうもない感情が自分にあるなんて、少し自分自身に落胆する。



「あ……でも、念のために持って行きます……!」



由姫の言葉に、そうしてくれと心の中でつぶやく。

もし舜や生徒会のやつらが急に家に来ることがあれば困る。