「俺の部屋で寝るか?」
俺がソファで寝れば済む話だ。風邪の時も泊まっていたし……そうするのが一番いいだろう。
このまま部屋にいるのは怖いだろう。
「えっ……」
俺の提案に、由姫が目を見開いた。
「い、いいんですか?」
「ああ。今日はこの部屋じゃ眠れないだろ?行くか?」
「は、はいっ……!ありがとうございます蓮さん……」
安心したように、ふにゃっと力の抜けた笑顔を浮かべた由姫。
その笑顔に、心臓が鷲掴まれたような衝撃が走った。
今まではメガネがあったから、笑顔がちゃんと見えなかった。
初めてはっきりと見た由姫の笑顔は……本気で天使か何かの類かと思うほど愛らしかった。
……自分の思考が寒すぎるが、この表現が一番正しい。
かわいすぎる……なんだこの生き物。

