「……絶対にバレないようにな」
「……?」
首をかしげる由姫の姿に、頭が痛くなった。
まさか……自覚がないのか?
由姫の容姿は、間違いなく俺が今まで見てきた中で、一番と断言していいほど綺麗だ。
それなのに……本人に自覚がないとか、どうなってるんだ……。
もちろんそんなところも愛おしいほかないが、さすがに無防備すぎて俺の過保護にも拍車がかかりそう。
「あ、あの……」
俺がひとりそんなことを考えていると、由姫が不安げに見つめてきた。
「どうした?」
「ちょっと、こ、怖くて……もう少しだけ、一緒にいてもらえませんか……?」
無意識か、そう言いながら俺の服をちょこんとつまんだ由姫。
あまりのかわいさに、心臓が大きく高鳴った。

