総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜




由姫への気持ちが変わることは全くないが、これは予想外すぎる。

じっと、申し訳なさそうにしている由姫を見つめた。

綺麗な艶のある桃色の髪、透き通るような水色の大きな瞳。長いまつ毛に、メガネで目立たなかった白い肌が際立っている。

誰がどう見ても、絶世の美人だと声を揃えていうだろう容姿。



「別に変装なんてしなくても大丈夫だって言ったんですけど、私のお父さん過保護で……」

「いや、由姫の父親は正しい」

「……え?」



確かに、こんな実質の不良校に、かわいい娘を入れるのは憚られただろう。

しかもこの容姿。これがバレたら、とんでもないことになる。

男は全員、由姫を放っておかなくなるだろう。

……ちっ。


これ以上……というか、由姫を好きな奴が増えるのは御免だ。


しかも見た目で惚れるような輩がいたら、ぶっ殺したくなるだろう。



「この姿、まだ誰にもバレてないのか?」

「えっと……はい。幼なじみ以外は……」



正直腹立たしいけど、幼なじみは仕方ないか。