「あっ……」



 顔を上げると、ひどく心配した様子の蓮さんと目があった。



「……っ」



 蓮さんは私の顔を見るなり、顔を歪めた。



「泣くほど怖いなら、ちゃんと言え」



 そっと、優しく抱き寄せられた。

 すっぽりと蓮さんの胸に収まった途端、安心感に包まれる。

 蓮さんはそのまま私をひょいっとかかえると、私の部屋のドアを閉めた。



「俺の部屋に連れてくぞ」



 私は無言で頷いて、蓮さんにぎゅっとしがみついた。



【続く】






      *この先の展開をチラ見せ*




雷の夜、由姫はようやくはっきりと、自分の気持ちに気づく。

ふたりきりの部屋。落ち着いた由姫に、優しく接してくれる蓮。

そんな蓮に、由姫は本当のことを話し——、


「俺が由姫のことを、嫌いになるわけないだろ」





「そんなかわいい顔で見つめるな。勘違いするぞ」

「お前ほんとかわいい……俺のになって」


容赦のなくなった総長様の溺愛度は加減を知らず…!?


そして……



「——さ、ら?」

「……っ」


次々とサラの姿を目撃され、大ピンチ!?


波乱の溺愛学園生活第③巻!
どうぞお楽しみに(*´˘`*)!