総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜

 おいしそう……!

 パクリと、一口頬張る。



「おいしい……!」

「由姫はおいしそうに食べるな。俺もオムライスにすればよかった」


 カツ丼定食を食べながら、海くんが羨ましそうに言った。

 今日もすごいボリュームの定食……!

 二口目を食べようとした時、後ろの席から話し声が聞こえた。



「なあ、朝のやばかったよな」

「ああ、マジ恐怖だった……」

「お前、こんなとこで話すなよ……同じ目に遭わされるぞ!」



 ……ん?

 彼らは食べ終わったのか、トレーを持っていってしまった。

 そういえば、朝は不穏な空気が流れていたような気がするけど、やっぱり何かあったのかな……?



「校内中、朝の話題で持ちきりじゃん……」

「俺はどうでもいいけど」



 弥生くんと華生くんの言葉に、「朝の話題?」と聞き返した。



「あ、そっか、由姫は来てなかったね」