あははと笑いながら席につくと、隣の席の海くんが不思議そうに私のほうを見ていた。



「由姫でも寝坊することとかあるんだな」

「遅刻するかと思ったよ……」



 ちょうどチャイムが鳴り、ほっと胸を撫で下ろす。

 明日からは気をつけようっ……。

 さっき蓮さんに無視されたことがちらついて胸が痛んだけれど、頭から払拭するように首を左右に振った。



 お昼休みになり、みんなで食堂に向かう。




「あれ、由姫お弁当は?」

「今日寝坊したからお弁当ないの。食堂で買おうと思って」



 拓ちゃんの質問に、苦笑いで答えた。

 でも、内心ちょっと楽しみだったりする。

 じつは、学食のオムライス、ずっと食べてみたかったから。

 昼食を楽しめる気分ではないけれど、みんなの前では普通にしなきゃ。

 オムライスを購入し、みんなで席に座った。



「いただきます……!」