「さっきの先生、意地悪らしいんです。だからちょっと、懲らしめちゃおうと思って」



 私も、本音を伝えた。

 先生は生徒を守ってくれる立場なはずなのに、あんな意地悪はあんまりだ。だから私も、少し意地悪を仕返した。きちんと反省してくれたらいいな。



「ふっ、爽快だったぞ。さすが由姫だ」



 そんなに褒められることではないけど、舜先輩は微笑みながら私の頭を撫でた。



「お前は頼もしいな」



 え、えっと……。



「お力になれたなら、嬉しいです」



 本当に、そんな大したことはしていないけど……認められたみたいで、嬉しい。



「ああ、お前が味方で心強いよ」



 その言葉に、喜ぶと同時にまた罪悪感が増した。

 私は、舜先輩の味方、なのかな……。