もちろん俺も、大した戦闘力にならず、あっけなくやられた。
ボロボロの状態で倒れながら、床の冷たさだけを感じていた。
くそ……。潰さなきゃいけないのに……。
俺の友人も多数、biteの被害に合っている……。
クラスメイトも、鳳も……biteのいいなりにされているのを知っていた。
だから、俺が……倒したかったのに……この有様はなんだ……っ。
『......おい、今度はfatalの新入りたちにしてやるよ!!』
……あ?
biteの総長の言葉に、顔を上げる。
そいつは天王寺に狙いを定め、近づいていた。
『やめ、ろ……やるなら、頭の俺たちでいいだろ……!』
fatalの総長が叫んでいるが、助けに入る気力は残っていないらしい。
『かわいそうだなぁ? こんな弱っちいグループに入っちまったせいで……』
……うっせーんだよ……。
卑怯な手しか使えねー奴らが……粋がってんじゃねーぞ……。
まだ、少しは動けるらしい。
手の届く場所に落ちていた鉄パイプを握り、俺は最後の力を振り絞ってそれを投げた。
既のところで避けた総長に、舌打ちをする。
ちっ……当たらなかったか……。
『てめぇ……先にやられてーのか!?』
まあそうだな……。知り合いがやられるところを何もせずに見ているくらいなら……先にやられたほうがマシだ。
天王寺のことはよく知らねーが……クラスメイトがやられるところなか、見たくねぇし……。
最後の力を振り絞った俺に、逃げる力も、逃げる気も残っていない。
ただ、激昂している相手が近づいてくるのだけがわかり、『ああ、死んだな……』と弱気なことを思った自分を鼻で笑い飛ばした。
あっけない最後だった……。
終わりを覚悟した時、扉を叩くような大きな音がアジトに響いた。
*次回の更新5月12日(火)13:00〜*

