「……俺のことを待っていたのか?」

「そのとーり。あんた、最近多忙なんだって?」

「ああそうだ。俺は今忙しいんだ。お前たちの相手をしている暇はない」

「そう言わず、ちょっとだけ遊びましょうよ~」



 ……仕方ない。

 まあ、とっ捕まえるいい機会か。



「余裕がないから、手加減してやれないが……それでもいいなら相手になってやる」



 俺の言葉に、待ってましたと言わんばかりに構えたマスク集団。

 どいつもこいつも……面倒ごとを増やしやがって。



「……ふっ」



 最近は蓮も南も自分勝手に行動していて、それにも苛立っていた。



「ちょうど気晴らしがしたかったんだ……最近ストレスが溜まっててな」



 俺はメガネを外し、邪魔な前髪をあげた。

 優等生ぶっているが、俺は本来“いい子ちゃん”ではない。

 これでもNo.1チームの副総長をしている身。