それに、ずっと真顔だった舜先輩の表情が変わる。



「……ふっ」



 不敵な笑みを浮かべた舜先輩は……そっとメガネを外した。



「ちょうど気晴らしがしたかったんだ……最近ストレスが溜まっててな」



 ……あれ?

 舜先輩……雰囲気が……いつもと違うような……。



「全員ぶっ殺してやるから来い」



 ドスの効いた低い声でそう言った舜先輩は、もう私の知る冷静で真面目な舜先輩ではなかった。

 相当苛立っていたのか、髪をかきあげ、眉間にしわを寄せている。

 こ、こっちが本性なのかなっ……い、いやいや、別の顔ってやつかなっ。

 完全に悪いお顔になってる……舜先輩にこんな一面があったなんてっ……。



「お前ら!行け!!」