総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜

 今はとにかく、与えられた仕事をきっちり片付けなきゃ。

 パチパチと両頬を叩いて、気合を入れる。

 今は……落ち込んでいる暇じゃないよね……。

 作業を始めようと思った時、後ろから大きな手が伸びてきた。



「由姫、ココアだ」



 コトッと、私の机にマグカップを置いてくれた滝先輩。



「あ、ありがとうございます……!」

「蓮がいない間は、俺が入れよう。仕事がきつかったら手伝うから、いつでも言ってくれ」



 優しく微笑んでくれた滝先輩に、心が癒された。

 あの日から、滝先輩とは特に仲良くなれた気がするけど……本当に、よくしてもらってばかりだ。

 私も……力になれるように、頑張るぞ……!



 ふたりが来なくなって、3日が経った。