「お疲れ様です」



 蓮さん……やっぱり、いないよね……。

 生徒会室に入り、真っ先に蓮さんの姿を探した。

 けれど、いるはずもなく、肩を落とす。

 蓮さんに惹かれていることを自覚して、罪悪感も一層増して……でも、どうすることもできない。

 避けられているのは確実だろうから、会うこともできない。

 全部、自業自得だ……。



「お疲れ由姫」

「お疲れ様です」



 舜先輩と滝先輩に挨拶をして、席に着く。

 あれ……そういえば、南くんもいない。昨日もいなかったけど……。



「あの、南くんは……?」



 滝先輩にそう聞けば、「ああ」と答えてくれた。



「南は当分実家にいるそうだ。母親に捕まっているらしい。連絡はなかったか?」



 連絡……?あっ、そういえば……!