総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜

「別にあのふたりの名前知らないのはいいけど、fatalの幹部くらい覚えとけよ!!」



 華生くんも激怒している。どうやら、舐められていると受け取ったらしい。

 海くんも悪気はなかったのか、あははと笑っている。



「顔はわかるって、色男っぽい人とちっさい人だろ」



 ざ、ざっくりしすぎな気が……。



「はぁ、もうお前は喋るな。黙ってろ」

「由姫~、こいつといたらバカが移りそうだよ~」



 甘えるようにすり寄ってきたふたりに、苦笑いを返した。



「離れやがれ……!!」

「い、いでっ!! 離せよ氷高!!」

「お前らが離れろ……!!」

「僻むなよ……!!」

「僻んででねーよ!!」



 な、何はともあれ、平和が戻ってよかった。