「……こいつ……!」
「くそ、南凛太郎……」
弥生くんと華生くんがぼそっと何か言って舌打ちをしたけど、何に怒っているのか謎だ。
「あれ、僕の名前知ってるの?嬉しいな~。でもでも、僕は君たちのこと知らないや」
ん?南くん、この前fatalの双子って……ふたりのこと知ってた気が……。
気になったけど、口を出せる空気ではなく、黙っていることにした。
す、すごく気まずい……みんなピリピリしてる……。
「南さん、あんまりこいつら煽らないでやってください」
こういう時に、いつも仲裁に入ってくれるのは海くんだ。
「そうだぞ。下級生相手にやめろ」
滝先輩も止めに入ってくれて、ほっと胸を撫で下ろす。
「そういう態度もムカつくんだよ……」
「下に見てんじゃねー!」
あ、あれ……逆効果だったのかな……?

