総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜




「……こいつ……!」

「くそ、南凛太郎……」



弥生くんと華生くんがぼそっと何か言って舌打ちをしたけど、何に怒っているのか謎だ。



「あれ、僕の名前知ってるの?嬉しいな~。でもでも、僕は君たちのこと知らないや」



ん?南くん、この前fatalの双子って……ふたりのこと知ってた気が……。

気になったけど、口を出せる空気ではなく、黙っていることにした。

す、すごく気まずい……みんなピリピリしてる……。



「南さん、あんまりこいつら煽らないでやってください」



こういう時に、いつも仲裁に入ってくれるのは海くんだ。



「そうだぞ。下級生相手にやめろ」



滝先輩も止めに入ってくれて、ほっと胸を撫で下ろす。



「そういう態度もムカつくんだよ……」

「下に見てんじゃねー!」



あ、あれ……逆効果だったのかな……?