『由姫の居場所はnobleにあるからな』



 蓮さんに言われたセリフが、脳裏によぎった。

 やっぱり、nobleには……生徒会には、いないほうがいいのかも、しれない……。



「舜は、由姫に対しておじいちゃんみたいだな」

「誰がおじいちゃんだ」



 舜先輩と滝先輩の会話に、なんとか返した笑顔は、きっといびつなほど引きつっていただろう。

 その日……蓮さんが生徒会室に戻ってくることはなかった。








 寮に帰ってきて、ごはんの支度をする。

 無意識のうちに、ため息ばかりが溢れていた。

 どうしよう……これから……。

 蓮さんに謝りに行きたいけど、なんて説明していいかわからない。

 今は私が何を言っても……言い訳にしかならないと思った。

 ごはんを食べてお風呂に入って、することもなくベッドに横になる。

 何だか目も冴えてしまって、ぼうっと天井を見つめた。