総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜

「そうだな。大丈夫かふたりとも、何もなかったか?」



 舜の言葉に、由姫はこくこくと頷いている。

 なんとか笑顔を浮かべているが、無理をしているように見えた。

 俺の反応が怖いのか、俺と視線を合わせようとしない。。



「理事長の話はなんだったんだ?」



 今、ここにはいられない。

 そう思って、俺は舜の質問に適当な言葉を返す。



「……ああ、何日か生徒会空けるわ」

「……は?」

「用事頼まれたから……じゃあな」

「お、おい、待て……!」



 引き止める声さえ無視をして、生徒会室を出た。

 ひとりになって、考えたい。とにかく整理させてくれ、この状況を。

 もう、意味がわからない……。






*次回の更新4月30日(木)13:00〜*