いつの間にか失っていたけど、また取り戻せたら……きっとサラも、戻ってきてくれる気がするんだ。




 今度こそ失わないために……俺は、変わらなければいけないんだ。




 冬夜は、一瞬驚いたように目を見開いたあと、久しぶりに俺に笑顔を見せた。



「戻れるよ。お前にその気があるのならだけど」



 ……そうだな。



『あんまり人に迷惑をかけちゃダメだよ。春ちゃんはfatalのトップなんだから、みんなをしっかりまとめて、守ってあげなきゃ』



 腐っても頭なんだから、俺次第だな……。










 その日は、冬夜と今後の方針を決めるために風紀室に籠もった。


 fatalのことを考えたのはいつぶりだろうと思うと同時に、俺は総長として何もしていなかったことを痛感した。

 こんなんじゃ、サラに呆れられて当然だ。