まるで敵と対峙したみたいに、空気全体がピリついたのがわかる。
敵意を隠さない3人に対して、舜先輩は少しも怯むことなくいつも通り平然としている。
「舜さん、お疲れ様です」
海くんが、笑顔でそう言った。
「ああ。どうしてお前がここにいるんだ?」
「みんなで由姫をお見送りってやつです」
「ほお……すっかりお姫様だな由姫」
お、お姫様?
どちらかというと、完全に子供扱いな気が……。
「でも、蓮が嫉妬するからほどほどにな」
……っ。
私は、昨日の告白を思い出した。
忘れていたわけじゃないけど……蓮さんに告白されたという事実が、まだ受け入れられない。

