「はい……!」

「今日はありがとう、由姫。久しぶりに甘いものを食べることができて幸せだった」



 本当に幸せそうに笑う滝先輩に、私まで嬉しい気持ちになった。

 ほんのお礼のつもりだったけど……喜んでもらえてよかったっ……。



「よかったらまた、スイーツ巡りとかしましょうね!」

「それは是非願いたいな」

「約束です!」



 新たなスイーツ仲間ができたことを嬉しく思う反面……罪悪感も、同時に増す。

 滝先輩はサラを探しているのに……何も知らないふりをしてそばにいるのは……騙しているも同然。

 でも……言えない……。



「由姫?どうした?」

「えっ……い、いえ、何もありません!」



 心配してくれたのか、顔を覗き込んできた滝先輩に慌てて笑顔を返した。




 今はまだ……バレるわけには、いかない。

 ごめんなさい、滝先輩……。