総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜




「なんて、そんなはずがないのにな」



 その表情から、疑いが晴れたことがわかって、バレないようにほっと胸を撫で下ろす。

 あ、焦った……。



「ははっ、そ、そうですよ」



 誤魔化すように笑って、クレープにパクッとかぶりついた。

 あれ……?よく見ると、滝先輩が持っていたクレープはもうなくなっている。



「滝先輩、もう食べ終わったんですか?」

「ん?ああ」



 は、早い……!

 私、まだ半分も食べてないっ……。

 待たせるのは申し訳ないから、急いで食べなきゃ……!



「由姫はゆっくり食べるといい」

「す、すみません……!」



 優しい言葉に感謝しながらも、できるだけ早く食べようと黙々と食べ進める。