総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜




 滝先輩、自分が甘いものが好きなこと、気にしているのかな……?



「私、このお店のクレープを全種類制覇することが目標なんです!」



 私は、滝先輩に笑顔を向けた。



「だから、また一緒に食べに来ましょうねっ」



 滝先輩が、一瞬驚いたように目を見開いた。

 すぐに、いつもの柔らかい表情に戻る。



「ああ、よろしく頼む」



 スイーツ仲間が増え、嬉しくなった。

 それにしても、滝先輩ひとくちが大きいっ……!

 私はまだ半分も食べ終わっていないのに、滝先輩はもうほとんど食べ終わっている。

 ご飯前に誘うのはどうかと思っていたけど、滝先輩にとっては軽食にすらならないかもしれない。



「滝様クレープ食べてるよ……!」



 あ……。

 遠くに座っている女の子のひとりが、そう口にしたのが聞こえた。





*次回の更新4月21日(火)13:00〜*