滝先輩、自分が甘いものが好きなこと、気にしているのかな……?
「私、このお店のクレープを全種類制覇することが目標なんです!」
私は、滝先輩に笑顔を向けた。
「だから、また一緒に食べに来ましょうねっ」
滝先輩が、一瞬驚いたように目を見開いた。
すぐに、いつもの柔らかい表情に戻る。
「ああ、よろしく頼む」
スイーツ仲間が増え、嬉しくなった。
それにしても、滝先輩ひとくちが大きいっ……!
私はまだ半分も食べ終わっていないのに、滝先輩はもうほとんど食べ終わっている。
ご飯前に誘うのはどうかと思っていたけど、滝先輩にとっては軽食にすらならないかもしれない。
「滝様クレープ食べてるよ……!」
あ……。
遠くに座っている女の子のひとりが、そう口にしたのが聞こえた。
*次回の更新4月21日(火)13:00〜*

