「由姫、生徒会室まで送っていく」 「……え?」 拓ちゃんの言葉に、驚いて首をかしげる。 送っていくって……ど、どうして? 「生徒会室くらいひとりで行けるよ?」 いつもひとりで行っているし……急にどうしたんだろう? 「いいから」 断ったのに、なぜか送ってくれる気満々の拓ちゃん。 「お、俺も送っていく!!」 「俺も!!抜け駆けすんな!!」 「俺も行こうかな~」 弥生くん、華生くん、そして海くんまでカバンを持って立ち上がり、パチパチと瞬きを繰り返した。