総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜





「……美味い」



 席に座って、ふたりでクレープを食べる。

 美味しそうに目を輝かせた滝先輩に、笑みがこぼれた。



「滝先輩もこのクレープ屋さんにはよく来るんですか?」

「いや、初めてだ」

「えっ……!」



 てっきり、南先輩と仲がいいから、ふたりでよく来るんだと思ってた……!

 それに、滝先輩は甘いものが好きだから、スイーツ系のお店は全部制覇しているものだとっ……。



「甘いもの、お好きでしたよね?」



 念の為、そう確認する。



「ああ……だが、俺みたいな男がひとりで食べに来るのも気が引けてな……」



 少し自嘲気味に笑った滝先輩。



「一度食べてみたかったんだ。連れてきてくれてありがとう、由姫」



 ありがとうなんて、そんな……。