私がかわいいなんて、ありえない……。

 でも、言われて嫌なはずはなく、むしろ言われ慣れていなくてうまく返せなかった。

 好意を向けられることに免疫がないから……困ってしまった。

 蓮さん……本気で私のこと……。

 でも、まだ新しい恋は早いな……。

 春ちゃんと別れてばかりではい次なんて、春ちゃんにも悪いよ。

 それに……蓮さんにも不誠実だ。


 ただ……いつか、蓮さんを好きになる日が来るのかなと考えた時、可能性はゼロではない気がした。


 というか、私ごときが何言ってるんだろう……! は、早く支度して、学校に行こう……!







「なああれ……」

「しっ!! nobleに目つけられるぞ……!」



 今日も今日とて、視線を感じる……。

 教室に向かう最中も、ずっと私に向けられている視線。

 でも、何も言われなくなったから、視線くらいならどうってことない。