「……バイバイ、春ちゃん」



 ――本当に、さようなら。






 春ちゃんの体をなんとかかかえて、ベンチに座らせる。

 あとは……非通知からふゆくんに連絡を入れて、迎えに来てもらわなきゃ。

 たぶん30分は目を覚まさないだろうから……万が一、春ちゃんに恨みがある人が来たら大変だ。

 意識を失っている春ちゃんを見ながら、心の中でもう一度さよならを言った。

 また……友達に戻れる日が来ますように。

 そう祈って、私はその場をあとにした。