「心配だなぁ……」
「だ、大丈夫だよ……!」
蓮さんの前以外では油断しないから、これからはきっと大丈夫……!!
「それじゃあ、もう遅いしそろそろ帰るね!」
その後、お菓子を食べながら他愛もない話をした。
帰るという南くんを、玄関までお見送りする。
「バイバイ南くん、また明日」
「うん、またね!」
南くんは笑顔で手を振ったあと、なぜか私のほうに顔を近づけてきた。
――え?
ちゅっと、かわいらしいリップ音が玄関に響く。
ほっぺたにキスをされたのだとわかり、慌てて頬を押さえる。
びっくりする私を見て、南くんは意味深な笑みを浮かべた。

