春ちゃんは、約束どおりケンカをやめてくれたみたいだった。

 南くんが戻ってきて、報告を聞いてほっとした……。

 ただ、やっぱり南くんには勘づかれてしまったみたいで、話があると言われてしまった。

 その日は夕方の7時に生徒会が終わり、家に帰って南くんが訪問してくるのを待つ。

 食欲もわかなくて、宿題を片づけながら待っていた。


 ――ピンポーン。


 き、来たっ……。

 玄関に向かい、扉を開ける。



「こんばんは~」



 にっこり笑顔の南くんに、苦笑いしか返せなかった。



「ど、どうぞ」

「おじゃましまーす!」



 リビングに案内し、ソファに座ってもらう。

 南くん、怒ってないかな……。

 飲み物を入れながら、内心ヒヤヒヤしていた。