総長さま、溺愛中につき。③〜暴走レベルの危険な独占欲〜






「ゆーきっ」

「わっ……! び、びっくりした……」



 ぼうっとしていたのか、驚いている由姫。

 天王寺を考えていたのかなと思うと、つい嫉妬してしまう。

 はぁ……やっぱり追いかけてでもボコボコにすればよかった。

 金輪際由姫と会えなくなるくらいやってやればよかったなぁ。



「ねえ由姫。今日の夜、由姫の部屋に行ってもいい?」



 僕の言葉に、由姫は不思議そうに首をかしげた。



「え? ど、どうして……?」

「話たいことがあるんだ」



 たぶん、僕が何を聞きたいかはわかっているんだろう。

 でも、全部はわかっていないと思う。



「わ、わかった……」



 さっきのことについて聞かれると思っている由姫は、気まずそうに視線を下げた。