白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)


 次の日からお昼休みは
『結愛さんとの思い出の階段』で
 食べるようになった。


「桃ちゃん、今日のお弁当は?
 龍牙さん? 恋都さん?
 どっちの手作り?」


「……恋兄」


 は~というため息が出てしまった
 私とは対照的に、
 目をキラキラさせて
 とびきりの笑顔を見せた十環先輩。


「楽しみだなぁ。
 どんなお弁当かな?
 早く見たいな」


 十環先輩は
 本当に悪魔並みのドSだなって
 つくづく思う。


 十環先輩が見たいのは
 お弁当なんかじゃない。

 恋兄が作った不気味なお弁当を
 嫌々食べる、
 私の表情を見たいだけだから。


 そんな時
 この前、六花に言われた言葉を
 思い出した。


『人に、甘えてみたら?』


 甘えるかぁ……


 いつも不愛想の私が突然甘えたら
 十環先輩はどんな反応を
 してくれるかな?


 そんないたずら心が芽生えてきて
 六花が甘えたらどんなふうかなって
 想像しながら、
 十環先輩に声をかけた。