白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)


「え? 龍牙さん?」


「龍兄から電話?」


 何だろうと桃ちゃんと目を合わせ
 俺は通話ボタンを押した。


「もしもし、龍牙さん?」


「十環、今大丈夫?」


「お昼休みだし、大丈夫ですけど。
 何かあったんですか?」


「お前さ、恋に言ったんだって?
 桃の弁当、これから毎日作ってってさ」


「あ、昨日電話で言いましたけど」


「お前さ
 俺の生きがいを取るなよな」


「え? 龍牙さん、
 お弁当づくりが好きだったんですか?」


「別に、料理が好きなわけじゃねえよ。
 桃の弁当を作るのが好きなだけ」


「意味が分からないんですけど」


「俺を無視しまくってる桃が
 俺に声をかけてくれるなんて
 貴重なんだよ。
 お弁当の時くらいなの。

 俺に『ありがとう』とか
 言ってくれるの。
 わかるか? 
 お前ならわかるよな?
 俺の気持ち」


 わからない。 

 わからないけど。

 龍牙さんが桃ちゃんを
 こよなく愛しているってことはわかる。