「どう甘えていいか……
わかりません……」
うつむきながらボソリと言った
この表情で、
まず、俺の心がわしづかみにされた。
「じゃあさ、俺が食べさせてあげるよ。
海に浮かぶ宝石」
俺の言葉に
うつむきながら素直に頷く桃ちゃん。
「桃ちゃん。
下向いてたら食べさせられないよ。
俺の方を見て」
すると
顔を赤らめながら桃ちゃんが
俺を見つめてきた。
なぜか瞳が、ゆるっと潤んでいる。
その瞳から目が離せなくなったのは
俺の方で
ハッと我に返り、笑顔でごまかした。
でもいつもの俺の笑顔だけじゃ
ごまかしきれなくて。
気づいたらおにぎりを手に取り
思いっきり桃ちゃんの口の中に
押し込んでいた。
「#$%&#$%&#$%&!!!」
「あ、ごめん!!」
言葉にできない
桃ちゃんの叫びにドキリとして
桃ちゃんの口に押し込んでいた
おにぎりを離す。
桃ちゃんは涙目になりながら
一生懸命
口に入れられたおにぎりを
飲み込んでいた。
俺、今
どうしちゃったんだろう。
なんでこんなこと
しちゃったんだろう。
自分でも理解不能な行動。
ごくりと水を飲みこみ
涙目の桃ちゃんが
俺をギロリと睨んだ。



