白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)


「どう甘えていいか……
 わかりません……」


 うつむきながらボソリと言った
 この表情で、
 まず、俺の心がわしづかみにされた。


「じゃあさ、俺が食べさせてあげるよ。
 海に浮かぶ宝石」


 俺の言葉に
 うつむきながら素直に頷く桃ちゃん。


「桃ちゃん。
 下向いてたら食べさせられないよ。
 俺の方を見て」


 すると
 顔を赤らめながら桃ちゃんが
 俺を見つめてきた。


 なぜか瞳が、ゆるっと潤んでいる。


 その瞳から目が離せなくなったのは
 俺の方で
 ハッと我に返り、笑顔でごまかした。


 でもいつもの俺の笑顔だけじゃ
 ごまかしきれなくて。

 気づいたらおにぎりを手に取り
 思いっきり桃ちゃんの口の中に
 押し込んでいた。


「#$%&#$%&#$%&!!!」


「あ、ごめん!!」


 言葉にできない
 桃ちゃんの叫びにドキリとして
 桃ちゃんの口に押し込んでいた
 おにぎりを離す。 


 桃ちゃんは涙目になりながら
 一生懸命
 口に入れられたおにぎりを
 飲み込んでいた。


 俺、今
 どうしちゃったんだろう。

 なんでこんなこと
 しちゃったんだろう。


 自分でも理解不能な行動。


 ごくりと水を飲みこみ
 涙目の桃ちゃんが
 俺をギロリと睨んだ。