——バタン。
扉が開いて、ひとりの男の人が入ってくる。
「あっ……」
春、ちゃんっ……。
春ちゃんなら、きっと気づいてくれるはずっ……。
すがるような気持ちで、春ちゃんのほうを見た。
スタスタとこちらに近づいてきて……私を見て、立ち止まった春ちゃん。
じっと私を見つめた春ちゃんの姿に、気づいてくれたのかもしれないと期待したのもつかの間だった。
「……おい、なんだこれ」
私から視線を逸らし、fatalのみんなにそう聞いた春ちゃん。
……春、ちゃん……?
もう私の存在なんて見えていないかのように、ソフェのほうに歩いていく春ちゃんの背中。

